たまに寓話② について

 

実は前回の記事の最後には解説?も書きたかったんですけど、

それだと一記事としてあまりに長くなり過ぎそうだったので

その続きは今回、改めて書かせていただくことにしました。

いきなりこちらの記事にたどり着かれた方は、

ぜひ一つ前の記事と併せてお読みいただければ幸いです。

 

 

前記事のような一見、失敗と思えるような出来事は、

あなたもきっと日常的に経験があるのではないかと思います。

 

一度起きてしまった出来事そのものを変えることはできませんが、

ただ、それを自分の中でどう捉えるかは、本来はあなたの自由なんです。

とはいえ、あなた自身の過去の経験、その記憶から、

出来事の捉え方はある程度パターン化されてしまいます。

脳を働かせるのにはすごくエネルギーを使うので、

パターン化してしまったほうが効率がいいからです。

ある意味、脳はめんどくさがり屋なんですね。

 

そして、その働き方のイメージの一つとして

分かりやすく伝わるかな、と思って書いてみたのが、

今回の、いわゆる「心の中の天使と悪魔」みたいなかたちですね。

 

もうちょっと詳しくいうと、

あなたの心の中には小さな自分がもっとたくさんいて、

その全部がそれぞれに違う係を担当していて、

何か出来事に遭遇するとそれに関連がある係たちが働き出して

「それはこうだよ」「いや、こっちに違いない」と議論した上で、

最終的にあなたに一つの反応を起こさせる・・・

という感じですね。

 

ここで忘れないでほしいのは、どの小さな自分も、

みんなあなたのために「良かれと思って」働いてくれてる

大切な存在だということなんです。

たとえば前記事の『せめぞう』のような感じですね。

『せめぞう』は素直だから良かったんですけど、

これがどちらの小さな自分も引かない状況だと、

いわゆる「葛藤」を抱えることになってしまいます。

 

その時の対処としては、

・まず葛藤の元になっている出来事を改めて整理して

・その上で、そこに関わっている小さな自分たちに気付いて

・気付いた小さな自分たちにそれぞれの「良かれと思って」を確認しながら折り合いをつけていって

・・・という流れになりますね。

 

それをリードしてくれる存在が、あなたの中の『ホメルン』になります。

けれど、パターン化が強いほど『ホメルン』は出てきにくくなったり、

『ホメルン』の存在自体を感じ取りづらくなっている方もいらっしゃいます。

 

そんな時には、私たちカウンセラーを『ホメルン』の代役とすることも考えてみてくださいね。

『ホメルン』の代わりを務めることはもちろん、それを通してあなたの中の『ホメルン』の存在を

再びしっかりと感じられるようになるお手伝いもさせていただくことができると思いますよ。

そして願わくば、他の大切な小さな自分たちとも調和しながら、

再びあなたらしく歩んでいけるようになりますように。

 

 

投稿者プロフィール

林 和(はやし やまと)
林 和(はやし やまと)くれたけ心理相談室(広島支部)心理カウンセラー
広島市全域で対面カウンセリングに対応いたします。またオンラインカウンセリングは全国(全世界)より承ります。

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