魔女の一撃
林 和（はやし やまと）
「ぎっくりさん」としばらく一緒にいました。
急性腰痛症、いわゆるギックリ腰のことですね。
国によっては「魔女の一撃」なんて物騒な呼び方をするところもあるようですが、
私はできるだけ上手につきあっていきたいので、勝手に「ぎっくりさん」と呼んでいます。
まあまあ若い頃から腰痛持ちで、ギックリ腰にも何度もなってます。
最初のうちは、重いものを持った時とか、その後とか、
直接的な原因が明らかだったので、気を付けるようにしてるんですが。
回を重ねるごとに、明らかなきっかけがなくても急にくるようになってしまっています。
なんとなくですが、少しずつ負荷が蓄積していって、
限界点を超えた時点でいきなり発症してしまっているような…
そんなイメージです。今は。
それで、今回はかなり久々だったからなのか、
痛みがひどくて、直立しても明らかに体がゆがんでて、
同じ姿勢が少し続くとどんどん痛みが増してくるので
デスクワークもろくにできないくらいでした。
唯一ましなのは横になって腰にかかる体重が少なくなった時くらい。
それでもやっぱり同じ姿勢だとすぐに痛みが強くなるので、
頻繁に寝返りもしないといけないし、なかなか熟睡もできないんですよね。
続く痛みと、思うように動けないこと、睡眠不足・・・と、
こうなるともう身体だけの問題じゃなくなってきます。
精神的にもだんだん弱ってた感じがありました。
やはり心と身体は一体ですね。
いろいろと、かなり忙しくもあり、
正直、無理してた部分も結構あったと思います。
身体の疲れと、心の疲れも溜まっていってたんでしょう。
なので、しばらくは必要最低限のことだけにして、
なるべく身体も心も休めるようにして過ごしていました。
生きてると、どうしても無理をしなきゃいけない時や、
気付かずに頑張り過ぎてしまってる時もあるかもしれません。
それでも身体や心をこわしてしまっては元も子もありませんよね。
本来的には、自分の心や身体のことは自分が一番よく分かってるはずのもの。
それでも、よく分からなくなってしまう時も当然あるものです。
そんな時には、他のだれかを通して見れば、
改めて気付けることもあるかもしれませんね。
そして自分自身をいたわる気持ちは、
いつも心のどこかにそっと握っておいてくださいね。
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