今日を生きた事実

 

メディアでも連日のように様々なかたちで取り上げられていますが、

長嶋茂雄さんがこの世界にお別れをされましたね。

どれだけ偉大な人にも、どれだけ強い人にも、

どれだけ力を持っている人にも、その時だけはいつか必ず訪れます。

 

人の命はそうやって有限だからこそ、

その中で何かを成そうとする思いが生まれるのかもしれないし、

尊く輝くものなのかもしれません。

 

それでも、長嶋さんのように多くの人々の記憶や記録に残るような方は、

ほんの、ほんの一握りです。

 

 

ただ、これまで約半世紀、直接的にも間接的にも、

それなりに多くの様々な人生を見させていただいたことや、

障害をお持ちの多くの方々と関わらせていただけた経験からも

私は思うんです。

 

病気になることもあれば、怪我もするし、

可動域以上には動かせないし、自由に伸びたり縮んだりもしない、

この重くて不自由な肉体をまとって、

時間や空間を自由に一瞬で移動できるわけでもない

本当に制限の多い現実の中で、

もがきながらでも、苦しみながらでも、

楽しみながらでも、なんとなくでも、

とにかく「生きてる」っていうことが、

とてつもなくすごくて尊いことなんじゃないかな、と。

 

他には喩えられるものがないくらい、

これだけたくさんの制限や条件を付けられてる中で、

「生きてる」ってだけで大したもんです。

 

 

ですからどうか、

自信を失ってしまっている方も、

生きる意味を見出せないという方も、

そこまでではなくても、何となく生きてるだけ

なんじゃないか、なんて悩まれている方も、

それでも確かに自分が今日を生きたという事実を、

まずは自分が認めて、ねぎらってあげてもいいんじゃないかな、と思います。

 

そして、それから次のことを考えたなら、

また世界は違う見え方をしてくるかもしれませんよ。

 

 

投稿者プロフィール

林 和(はやし やまと)
林 和(はやし やまと)くれたけ心理相談室(広島支部)心理カウンセラー
広島市全域で対面カウンセリングに対応いたします。またオンラインカウンセリングは全国(全世界)より承ります。

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