大海原の小さな船
今年の夏は、空がやけに青く鮮やかに感じます。
そんな、どこまでも続くような青い空と海の狭間に一艘のヨット。
それは、とても気持ちよく進んでいるようにも見えるし、
のんびり止まっているようにも見えます。
ヨットって、何だか人生に重なりませんか。
順風満帆な時もあれば、逆風の時もある。
時には潮に流されて思わぬ方向へ行くことも・・・。
知ってましたか?
ヨットって、風上にも進めるんです。
上手に帆の角度を変えて、風を受け止めて、流しながら、
ジグザグではあっても逆風をついて、思う方向にだんだん近づいていけます。
一番つらいのは凪の時かもしれません。
風もやみ、潮の流れも止まると動きようがありません。
それでも、ほとんど意味はないと分かっていても
必死に手で漕いででも何とか進もうとするか。
開き直ってゆっくり休んでみるか。
凪の時にどうするかは、各人の自由です。
どれが正しいか間違っているか、なんてこともありません。
そして、いずれまた風は吹きます。
潮も流れはじめます。
そうしたらまた、
それぞれの風に乗って、それぞれの流れに乗って
時には嵐にもみくちゃにされても
それで傷付くことがあっても
港に帰って傷を癒す必要があっても
長いこと停泊して休むことになっても
すごく遠回りすることもあっても
それでもまた、
それぞれの航路を進んでゆくのでしょう。
そんなあなたを、
空と海は分け隔てなく、
時に厳しく、時に優しく
ただ見守っています。
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